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​針と梔子

あのときも、甘い乳の雫をぽとりと落としましたような、

美しい梔子が咲いていました。

舞台は、くちなしの香りが仄かに漂う北国の古い邸。

現在の家主であるミーシャのもとで暮らす少年ユルは、

黄昏時に訪れた謎めいた客人から邸の秘密を聞きました。

糸車の廻転が過去を手繰り寄せ、

語られるのはガルデニア家の滅亡の物語。

鉱物の人形、子守唄、迷宮、母の心臓。

懐かしく甘美なくちなしの香りをお楽しみください。

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-​会場風景-

2019年5月、梔子(くちなし)の花が咲き始める頃、

名古屋 箱の中のお店にて開催した展示です。

和室ギャラリーである会場に

腰壁を貼ったりカーテンを付けたりして

洋館風に着せ替えました。

会場である箱の中のお店二階が

物語の舞台である「旧ガルデニア邸」二階に

​なってしまい、

そこに残されたガルデニア家の記憶を辿る

という設定の展示でした。

会場は2部屋で構成されており、

1部屋目は明るい部屋(やや薄暗め)、

2部屋目は暗い部屋です。

来訪者様にはランタンを持って

会場内を歩いていただきました。

会場BGMは、箱の中のお店の

百守さまに制作していただきました。

遠くから幽かに美しい歌声が聞こえるような

幻想的な優しいホラーBGMです。

-​冊子・楽曲-

展示の開催に合わせて記念冊子を制作しました。

展示絵、小説、楽曲を詰め込んだ大ボリュームの冊子です。

楽曲は全て百守様に書き下ろして頂きました。

会場BGMも収録されています。

どの曲も世界観にぴったりで美しくお気に入りです。

以下のクロスフェードから試聴いただけます。

ぜひお聴きください。

箱の中のお店の店舗または通販サイトより

​お求めいただけます。

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